コレジオ14回 「スラブ鑑定用語解説③」

今更、誰にも聞けない「スラブ鑑定用語解説③」

◉スラブ用語解説の①と②は楽しんで頂けたでしょうか?

スラブ鑑定用語の③はダメージコイン鑑定の実際を解説します。

どのようなコイン状態をダメージコインと判定しているのか?ダメージコイン鑑定の主な記載例を引きながらここでは具体的にダメージ鑑定の用語を学習する事でコインの知識を飛躍的に高める狙いが御座います。

またダメージコインは「自動車に例を取ると事故車」と同じです。例えばフェラーリーやランボルギニーで有ってもそれが全損事故車で多数の死人が出ているような車を欲しいと思う方はいないと思います。そういう全損事故車を販売する事は違法では無いでしょうけれども、しかし販売時に「この車は全損事故車です」と説明する事は最低限の商業上のモラルと思います。もし、なんの説明も無く「全損事故車」を普通のユーズドカーとして販売したら?…… これは説明責任を果たしていない所か詐欺の可能性さえ有るでしょう!

コインも実は全く同じような文脈の中に御座います!

これまで生コイン(裸コイン)と呼ばれるNGC社やPCGS社などの鑑定スラブに入っていないコインを「未鑑定品コイン」という意味で「生コイン」と呼びます。この生コインの実に多くは問題を抱えている確率が極めて高いという現実からお話します。

生コインは裸で売られていますから、このコインがまず本物だと言う客観的証拠が有りません。また例えそのコインが本物であったとしても、ダメージ品では無いという客観的な証明も御座いません。

コインのプロ中のプロが並み居る目利きを尻目に裸コインの山の中から「グレード鑑定数字」が「鑑定されるこれはと思われるコインを抜き取る」作業がそもそも目利きの仕事で有って、これは20年やって半人前という世界です。素人が射幸心に駆られてビギナーズラックを頼りに裸コインを見たら最後!結果は莫大なその世界で言う所の「授業料」を支払う結果に成るでしょう。

このような勇気が有りすぎる方が偶におられますが、そんに甘い世界では御座いません。なぜなら、昨今のスラブ鑑定の普及から、ダメージ鑑定とされたコインの「スラブを割って」それを何食わぬ顔で「生コイン」として販売するのが業者の常套手段化している現実が有るから昔よりも「極めて高い確率でダメージ品」が有ると考えるべきです。こういうスラブ割りコインをコイン業界では「ババ抜きコイン」と呼び警戒しています!

コインのダメージ品というのは、コインの「修正品」や「改造品」や「修復品」や「変造品等」を指す言葉で有りその意味する修正変造の分類は多岐に渡ります。鑑定会社では凡そ40種類以上の用語を用いてコインの変造改造を鑑定しています。今日はこの中から代表的な「変造、改造、修正」を講義致します。

◉具体的にダメージ鑑定品の例を見て行きましょう!ダメージ鑑定品にはMS-63のような数字鑑定が無い事特徴です!NGC社はご丁寧に鑑定ラベルの色まで正常品のゴールドからダメージ品は紫色に替えているので注意が必要!

◉左端の上NGCダメージコイン鑑定から準に下へ、そして隣上から下へ、、、、

1:SURFACE HAIRLINES =表面にヘアライン(ヘアー状の細い線が見えるという意味ですが洗浄を意味する)

2:ALTERD SURFACE =改造された表面 (コインの表面に人工的な細工が加えられた典型的なダメージ品)

3:MOUNT REMOVED =マウント外し品(ペンダントなどに加工されていたコインから加工用の爪を外した)

4:OBV IMPPOPERLY  CELANED =表面不適正な洗浄痕跡有り

5:INELIGBLE TYPE =不適切なタイプのコイン

6:SURFACE HAIRELINES =表面にヘアラインを認める(不適切な洗浄痕跡を認めるダメージ品)

次は大型の鑑定チケット

7:NOT SUITABLE FOR CERTIFICATION =鑑定を付与するのに不適切なコイン状態(本物で有るが除外)

どうでしょうか?こんなにも多くの項目を厳格に鑑定されるんですよ!

◉次にPCGS社のダメージ鑑定記載の例を見て行きましょう。

PCGS ” Genuine “と有るのは一応コインは本物ですという鑑定ですね〜その上で

8:Smoothed =コインの表面をスムースにしたという意味で、これは道具を用いて修正したと言う意味

9: Env.Damage =環境の影響を受けたダメージ品という意味(広義には塩害や湿度などの影響のダメージ)

10:Cleaning =洗浄した痕跡を認める(最も一般的なダメージ品でコインを洗浄している場合)

11:Scratch=スクラッチはヘアラインよりも深く傷が有るコインの総称 スクラッチは最も多いダメメージ品

ここに列挙したダメージコインの分類はこれでもまだまだほんの一例に過ぎません!

このような現実を見ても貴方は生コイン(裸コイン)を買う勇気を持てますか????

現実は大変厳しく、素人がルーペで見た位では到底判らないような精巧な直し品も多数有るのですから

スラブ入の鑑定済みコインを買うのが現代の常識で有ると言う事が解るでしょう!

スラブ入り鑑定済みコインは購入者保護のための大事なコイン投資のインフラです!!!!

 

◉右PCGS社 Cleaning = 洗浄品のダメージコイン鑑定 (このコインのどこが問題か解りますか?)

◉左NGC社 SURFACE HAIRLINES =洗浄痕跡を認めるダメージ品(このコインの問題が見えますか?)

鑑定各社は大変厳しい鑑定をしていて、生コイン(裸コイン)が正常に数字が鑑定される事は狭き門です。

◉紫色の鑑定スラブに封入されたダメージコインはそのままでは売れないので、このようにしていわゆる「スラブ割り」をしている写真です。一旦ダメージ鑑定から出されたコインはオークション等を通じて生コイン(裸コイン)として流通に乗せられて行きます

このような現実が有る事を良く知る事は貴方に取り無駄な出費(授業料)を節約出来るでしょう。

現実はこのように厳しいものですから、安易な射幸心やビギナーズラックをアテにするととんでも無い不快な結果を生むことに成りかねませんから、高い常識を持ってくださいませ〜〜〜

貴方は左のコインが洗浄品だという事が一目で解りますか?

貴方は右のコインがペンダント外し品だと言う事が一目で解りますか?

この画像を良く見て、熟慮くださいませ!

 

◉ここでの纏め

1:ダメージコイン鑑定品は自動車の全損事故車と同様です。

2:ダメージコイン鑑定品には40種類以上のダメージ理由が有ります。

3:素人が見て解るレベルも有りますが、その多くはプロでも判らないようなレベルです。

4:鑑定済みコインは生コインの何倍もの価値が保証されています。

5:鑑定済みコインはコイン投資の最大のインフラで、これが無ければ投資資金が集まる事は有りません!

次回のコレジオスラブ鑑定用語の総集編です〜〜〜

ご期待ください!