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アメリカコインについての考察

外国コインと言えば一番身近な外国アメリカを考える場合が有りますが、アメリカコインは非常に独自のマーケットで
注意が必要です。近世〜現代アメリカは世界一裕福な国の一つでそれ故に2億枚を超える金貨を発行した唯一の国です。
このとてつも無い桁違いの発行枚数が問題です!

一例を挙げると自由の女神立像 $20 金貨1927年銘はNGC社で鑑定された枚数が何と「27万枚以上」が有ります。
1年号でNGC社単独で27万枚を超える鑑定数が有るのです。
このような膨大な残存枚数は価格の上値を重くしている訳です。

アメリカコインで希少価値が有るコインは非常に特殊なコインにほぼ限定される大変特殊な市場です。
この特殊性を良く理解しないと、特殊事例の価格と一般事例の価格を混同する場合が散見されます。
ことば巧みに特殊事例コインの売買例をあたかもアメリカコイン一般に見せかけようとする強引な業者も古くから御座いますので注意が必要と言われています。

一般にアメリカではコイン業者さんの利益は 5% 程度の極めて薄いもので両替の感覚に一番近いと言われています。
膨大なコイン残存数が有る特殊な環境では5%程度の利幅は自然な流れとも言える訳です。
従い、日本の有名コイン商様でもアメリカコインを厚く在庫している所は御座いません。
一番の危険は元々利益が見込めないアメリカ流儀の公正価格にすると、為替差損で直に赤字に成り易くそのため在庫を持ちたく
無いという現実が有る訳です。

顧客の注文(客注)という形で引き受けるのが一般化しています。
取り寄せの形にしないとビジネスに成らないでしょう。
在庫をおく場合にはそれなりの利益を乗せないと為替差損をカバー出来ない構造が有るのです。

また価格推移はやや不安定でこれまでアメリカ経済の動きを反映する形で波状に価格が変化する銘柄が殆どです。

アメリカコインの数少ない良い点はNGC社やPCGS社のサイトやアメリカで売られているコインの専門雑誌には
日々のコイン価格が明示されている事でしょう。
コインタイプと年号と鑑定グレードなどを総合的に見て必ず購入の事前にご自分で市場価格を確認する事が大事と思います。

なお、現在英国コインの価格や古代コイン、神聖ローマコインなどが積極的に買われて価格を切り上げている背景には
現在水準のアメリカコインの価格が強過ぎる事が指摘されています。
投資資金が潤沢に入っているアメリカコイン価格に比較すれば「英国コイン、古代コイン、神聖ローマコイン」などは
割安感が強く、価格がその分出遅れていますから今後も積極的に物色されるそのプロセスの中に有るでしょう。

既に相当人工的な価格まで持ち上げられている感が強いアメリカコイン群に有って「英国コイン、古代コイン、神聖ローマコイン」などはアメリカコインに比較すればこれからの楽しみが強い「プレミアム銘柄」と言えるでしょう。

なかでも最も発行枚数の少ない金貨は神聖ローマ帝国コインという事に成ります。
17~18年前ならレオポルドの10ダカット金貨の多くは数十万円で取引されていましたが、
現在MSレベルで2.500万円〜程でも探せない昨今の事情とその間に起きた希少コインへの理解の浸透を嬉しく思います。